2011年09月06日

リニア中央新幹線

『もう夢じゃない』というキャッチフレーズで、計画が実現される運びとなった「リニア中央新幹線」新駅設置は、この南信州にその駅が出来るというだけで、私共ホテル旅館など観光業に携わっている者のみならず、この地の経済関係者にとっては“輝かしい未来への希望”として期待されている事がらですが、現在その「新駅の設置場所」に関して当地では論議が沸き起こっています。
それぞれの計画でメリット、デメリットがあるわけですが、自分たちの「未来」として地域住民それぞれが真剣に考え、意見を出し合ってこそ本当に求められる「私たちの未来」になり得ると思うのです。
そこで、色々な意見がある中で本日は当館の社長の一意見をご紹介申し上げます。

リニア新幹線の県内ルート・中間駅公表を踏まえて

(1) はじめに

先ず以ってJRから公表された内容は、想定内の事項が粛々と提示されたものであり、この上は大人の判断と現実的で前向きな対応を計るべきと考えます。
長く激しかった長野県ルートB、C案の論議の上に立ち、計画書の事業実施考慮事項を勘案すれば、現飯田駅併設案は客観的に見て当事者以外には受け容れられるものでないことは明白でした。
また、環境問題等、後出しジャンケンの感も否めません。

(2) 飯田線について

さて今回の公表でよく理解しなければならないことは、JR東海の考え方の基本は飯田線に絶対的な重要性を置いていないという点です。
従って、リニアと飯田線との結節も意義が薄い為、新駅が飯田であろうが、座光寺、市田であろうがJR側の説明は余り踏み込まない建前論となっている訳です。
この点は、将来の飯田線の在り方にも関わってきますので、特に留意しておく必要があると思っています。
ここにも、併設を主張する方々との根本的な違いがあるので歯車が噛み合わないのです。
また、過去10年間一度も飯田線を利用した事の無い多くの方々が併設を声高に叫ぶのも奇異な感じが致します。
因みに、現在三宜亭本館から飯田駅へのお客様の送迎は20年前の100分の1しかありません。
開通時の内側への大きな迂回も、歴史的使命の中で飯田の繁栄に寄与してきましたが、その後の変遷を経て、最終的には複線に成り得なかった飯田線の使命の限界と宿命を痛感しているところです。

(3) 新駅への考え方
イ)
私自身は、新駅は従来の新幹線の駅というよりも、ローカル空港という捉え方をしています。ですから、30分以内のエリアならまったく問題はありません。
駅(空港)からそれぞれの目的地への移動が主体で、乗降者の消費は駅構内でほぼ完結されるでしょう。
従って駅周辺の飛躍的な発展は望むべくもなく、開発も民間ベースの小規模でゆっくりしたものと考えます。
インフラに関しては、各目的地へのアクセスが行政の唯一の最優先課題ということになります。
幸い、提示されたルート周辺のアクセスに関しては、天竜川から上の狭い台地の中に既に6本もの幹線が走っており、(上から@ハーモニックロード、A中央自動車道、B上県道、Cフルーツライン、D153号線、E農免道路)これらを上手く横線で結び、座光寺PAのスマートインターと接続すればかなりの利便性が発揮されると素人ながら推察いたします。
更に、建設中には三遠南信道も加わってくることでしょう。
ロ)
また、駅のホームも全車輌のフルでなく、例えば『3輌停車のみのコンパクトな駅舎』の考え方があっても良いかも知れません。(JR東海は待避の観点から反対するかも知れませんが)これなら費用もかなり抑え込むことができ、全県民の理解も得易いのでは…?
ハ)
要は、駅の大きさや場所ではなく、県内外から訪れる人々の『目的地』と成り得るかどうかです。
今から各地、各自で考えて計画を進め、数年後には発信していく事が肝要…と、取りあえず結論しておきます。

平成23年8月18日

飯田商工会議所 観光委員長
飯田市旅館組合 組合長
天空の城 三宜亭本館
児島 悦夫

posted by 三宜亭本館 at 10:09| Comment(0) | TrackBack(0) | スタッフ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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