
それは
深い心に
つながっていることだ
風は西に変わり、暖気あり
庭に出る。
辛夷(こぶし)の枝にある蕾はみな
よくふくらんで
日の光にひかっている。
木の下に立った。下の枝の
先にある蕾をふと、
ふたつの指でつまんでみた。
グレイのにこ毛に柔らかく
包まれて、
なかの花芽は
安堵した形で
安らいで待っている!
この木はそうさ、
あの清楚な白い花をつけるために
こんなに大切に、寒さから
この蕾を守っている。
自然の*エナジーは
命あるものをはぐくむとき、このように
優しく、働くんだ。
東北三陸の災害を起した。
とつぜんに、
大きな力で動き、そこに
あんなに沢山の人たちがいたために―――
強大な力と優しい働きのふたつを
受け容れよう。そうやって
*Compassionとともに生きてゆこう―――
人類はこのようにして
耐えて、生きのびてきたんだ。
第一の責務は
花ひらくことなのだから。
* Compassion:コンパッション(助けてやろうという深い)思いやり、あわれみ、同情